おはようございます。ミネルバ鍼灸整骨院吉村です。
北京オリンピックが開催されております。
正直盛り上がりに欠けるのは否めません。
現時点で金メダルが一つ、スキージャンプの小林選手。
リアルタイムで観ていましたがすばらしかった。
金メダル大本命の羽生結弦選手は4位と94年ぶり3連覇の夢は阻まれました。
産後骨盤矯正という謎
そんな中先日来た患者さんで「産後に骨盤が開いてしまった」との相談を受けました。
よく「産後骨盤矯正やってます」という宣伝を見かけるのですが、僕は「?」と感じてしまいます。
今回は巷で見かける「産後骨盤矯正」というものについて考えていきたいと思います。
おそらく産後骨盤矯正というのは出産時に骨盤が「開いた」という感覚を戻したいのだと思います。
ただここで問題なのはその施術者が「産前の状態を知っているのか?」という問題です。
産前を知らなければ産後の状態と比較することができないため、開いているかどうかもわかりません。
冷静に考えると疑問が生まれます。
本当に骨盤は開くのか?
そして実際に骨盤が開くのかという問題。
骨盤の構造はこのようになっています。
骨盤は基本的に硬い骨で構成されておりとても開くことは考えられません。開いたら骨折です。
ただ可能性があるのは仙骨と腸骨の間の仙腸関節という部分と前面にある恥骨結合という部分。
ここは軟骨組織となっているため可能性はあります。
実際出産時のホルモンにより軟骨組織が軟らかくなり少し広がるという話を専門学校の授業で聞いたことがあります。
しかし出産時に広がったとして、そのまま開きっぱなしになっている骨盤は何百人のレントゲンを見ましたが見たことがありません。
産後骨盤矯正の結論
僕が考える産後骨盤矯正の結論は、「骨盤が開く可能性はあるが、それを判断できるのは産前の骨盤の状態がわかっている人に限る」という答えです。
やるかやらないかは本人の考え方なので自由です。
しかし今回はいつも疑問に感じるこの問題について考えてみました。